動画関連の用語メモ †
コンポジ †
- 映像のソースを現す言葉で、コンポジットの略語。
- 映像の輝度信号と色信号を合成して1つの信号にして送信する方式のことで、従来のテレビ放送で使われていた。コンポーネントと違い合成するので、機器構成が単純で済む。
- 信号を合成してしまっているので、映像に戻すときに輝度信号と色信号に分離させる必要がある。(Y/C分離)
- 主に、地上アナログ放送で使用されている。伝送品質は標準画質映像(SD映像)までがサポートされていて、HD映像にはコンポジット信号規格はない。
- 地上アナログ放送の場合は、受像器側がY/C分離を行う方式なので、受像器を3DYC分離のものを
使っていれば高画質にする事が出来た。
- 地デジの場合、コンポジット信号規格がないので局側がY/C分離を行うようになっている。その為、局側が3DYC分離を行っていない場合、受像器側で画質を改善させる事が出来ない。
- 使用されるコンポジット信号には、NTSC、PAL、SECAMの3方式があり、日本では「NTSC」が採用されている。
- 非可逆なので、完全には元に戻らず、戻らない分はノイズとして画面に現れる。
NTSCで合成している場合、ドット妨害とクロスカラーと言った形でノイズが現れる。
HD映像にコンポジ信号規格がないにもかかわらず、ドット妨害やクロスカラーが発生するのは、
制作から局への納品、さらに局側の設備と、映像が放送されるまでの経路のどこかにコンポジットの機材が含まれているためです。最終的にコンポネで放送されていても、どこかでコンポジからコンポネに
変換されていれば、ノイズとなって現れる。
コンポネ †
- 輝度信号、同期信号、色信号をそれぞれ分解して扱えるようにした映像信号。 コンポジの対語。
- コンポジット信号で処理する場合に比べ、機器構成が複雑になるが、ビデオカメラやモニタは元来コンポーネント信号で動作することから、相互変換が不要で画質の低下を招く恐れが少ない。
Y/C分離 †
- 映像信号から輝度信号(Y)と色信号(C)を分離すること。
主にコンポジット信号で合成された輝度信号と色信号を分離する時に行われる。
- 初期には単純に特定の周波数で区切って信号を分離する1次元Y/C分離が利用されていたが、その後、前後の走査線の相関を利用する2次元Y/C分離、走査線の相関に加え前後のフレームの相関を利用する3次元Y/C分離などの方式が使われるようになった。
プログレッシブ †
インターレース †
- テレビやディスプレイに映像を表示する際に、画面表示を奇数段目と偶数段目の
2回の走査に分けて行うこと。対語として、1回の走査で画面表示を行う方式を
プログレッシブ、ノンインターレースなどと呼ぶ。
- 2回の走査に分けて行うと動画のちらつきを抑えられるため、テレビに採用されている。
- 静止画や文字を映すことの多いディスプレイはインタレースを考慮していないので、
インタレース方式の映像を映すと縞(コーミング)が見える。
コーミングノイズ †
インターレース解除 †
テレシネ †
逆テレシネ †
解像度と映像形式 †
DVDに収録された解像度とアスペクト比の関係 †
- DVDがNTSCの場合、解像度はアスペクト比に関係なく、必ず720×480で収録される。
(アスペクト比は別に保管されている。)
- DVDでLB(レターボックス)と表記されているものは、16:9のソース映像に上下黒帯が
初めから入った状態の4:3映像で収録されている。黒帯を再生機器が付けるのではなく、黒帯付きで収録されている
と言う点に注意。
- 16:9 LBと表記されたDVDはスクイーズで収録されていて、
再生機器が横へ伸張して映し出すので、テレビがワイドの場合は画面全体に
伸張されて表示され、4:3の古いテレビはレターボックスにしたり、
パン&スキャンにしたりして表示する事になる。
LB、パンのどちらにするかは再生機側で設定する。
スクイーズ †
- DVDなどには16:9 LBと表記される。
- 横長の映像(16:9などのワイドなもの)を圧縮して4:3の比率として収録し、
受像器に表示する際に、左右を伸張してオリジナルのサイズに戻す方式。
- 4:3の従来のテレビで映し出す際には、レターボックスにしたり、パン&スキャンして
再生する事になる。基本的に再生機側で、4:3の場合はどうするかを選択出来る。
レターボックス、LB †
- 比率の違う受像器に映し出す際、黒帯を付加しアスペクト比を保つ方式。
16:9から4:3へ映し出す際に上下に黒帯が付加され、これがレターボックスと呼ばれる。
- 逆に、4:3から16:9へ映し出す際には左右に黒帯が付加され、これはピラーボックスと呼ばれる。
- レターボックスで収録されている映像の場合、上下に黒帯が付いている。
LBズーム †
レターボックス形式の映像をズーム表示し、黒帯を消去したもの。
ズームされるので元の品質より悪くなり、あまり良いものとはいえない。
パン&スキャン †
レターボックスと違い、映像をズームし、はみ出してしまった左右を
トリミング、取り除き4:3表示する。
レターボックスと違って左右が削られるので、本来見えるべき映像が
見えなくなってしまう。
サイドカット †